日本の薬事法では、医薬品製造業(包装・表示・保管)というカテゴリーがあります。
実際に医薬品を製造しているわけではないので、「製造業者」というとやや語弊があるように感じるのですがそう定義されているのでしょうがないのです。国内でやり取りするだけであればみなさんご存じなので分かっていただけるのですが、海外とやり取りするときにはなかなか理解してもらえず、大変です。
なぜ製造業なのかという質問が必ずきます。WarehouseなのになぜManufacuturerと書いてあるのか、と…
日本の薬事法では製造業者のカテゴリーがあって、包装・表示・保管を行うのでも製造業者の許可が必要だという説明をしてやっとなんとか理解してもらえます。
最近、Commercial Qualityという言葉を聞き、担当している方のお話を聞く機会がありました。
そのCommercial Qualityという概念が、日本で包装・表示・保管の製造業者が日々業務を行う際に参考になりそうなのです。
Commercial Qualityは何をするのかというと、品質マネジメントシステムやポリシーへの遵守を確実にするために、関連するシステムの構築や発展や維持をコーディネートする、そしてグローバルな品質システム及び各法規制を満たすための文書及び記録を維持していくような役割を持つのです。
グローバルサプライチェーンが当たり前の今、各国の規制当局も一生懸命国際調和に取り組んではいるものの、まだ地域ごと独自の規制がたくさんあります。それらすべてをコーディネートし、コンプライアンスが保たれている状態を維持します。
網の目のような各種規制は多岐にわたるものですのでチームで取り組んでいく必要があります。
Covid-19のワクチンひとつを見てもわかるように、医薬品の品質を保つために輸送中の温度管理や保管条件などサプライチェーン、ロジスティクスが大切な役割を果たしています。
最終的に品質の確保された医薬品を必要としている人に届けることが目的です。そのことを念頭に置いて、来月8月に施行となるGMP省令改正に向けて動いている今日この頃です。